ブルベで苦手なのは400km、とよく言ってますが実はそれに負けず劣らずの苦手意識のあるものがあります。

正確にはブルベ=BRMではなくて、フレッシュ=Fleche(フランス語で矢の意味)というもの。

主催者が定めた目的地(日本ではナイスプレイスと呼ばれる)に向かい、個人でなく自転車3台〜5台で組んだ一チーム単位で自分達で決めたコースを24時間走り続け、その距離が360km以上であれば認定されるというルールなのがフレッシュです。BRMは走行タイムが認定対象になるのに対してフレッシュは走行距離が認定対象となるわけです。

チーム走なのでいつものようなわがまま自分のペース−走る速度だけでなく休憩のタイミングや頻度等−で走ることはできませんでその点がなんといっても辛いところ。加えて走行距離自体も400kmに近くなるので疲労・眠気面で400kmブルベ同等の難しさも伴います。
過去には2010年に一度走ってそれはうまく走れて認定取れてましたけども、その難しさを身を以て体験していますから。

今年はいつもブルベを走っているオダックス近畿がフレッシュを開催するので、ある目的を以てチームが結成されることになり、私にも声がかかりました。
その大いなる主旨の前にはフレッシュが苦手だとか言って逃げてる場合ではありませんで喜んで参加させていただくことにしました。今年最大のメインイベントといってもいいでしょう。

集まったのは私は個々それぞれ知っている面子ですが、互いに初顔合わせのメンバーもいます。全員がそれぞれの走力を熟知しているような、同じショップのチームメンバーと走るのとは少々訳が違いますけども、そこを何とかできる余力を持ったベテランメンバーが集まりました。
もっとも参加チーム全体を見ると、それ以上の初顔合わせチームの方が多いのが昨今の日本のフレッシュの面白いところでもありますけどね。

チーム名は「チーム すご六」。
SUGOi仲間が6人集まって双六を進む様にみんなで”あがり”を目指します。

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※正式チーム名は「すご六」、当初案が「スゴ六」だったのでそれで製作してしまった

フレームバッヂを作るチームがちらほらいるらしい情報を得たので急遽こしらえてみました。

設定したルートは兵庫県たつの市室津をスタートして北上、日本海を見て再び南下して尼崎から大阪府へ入り、京都府八幡市に至る383kmを設定しました。
フレッシュ=矢、という意味からすれば目的地であるナイスプレイス(今年は京都市花園の妙忍寺)まで一直線に解き放たれた矢の如く向かうルートが望ましいところですが、どうしてもこのような変則ルートを取らねばならなかった理由があります。苦渋の決断がルート選定までに数々あったのですがそれはまた後ほど。

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▽プロローグ:輪行

スタートは4/27 9:30です。それに間に合う様に朝6時半前に家を出て中庄駅から輪行します。ここは外に石のベンチがあって人も少ないから倉敷駅より作業がしやすいのです。

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少しでも遅く家を出てできるだけ早く到着したかったので岡山〜相生間は新幹線に乗ってワープ。
集合場所のJR網干駅に8:15頃到着、すると2階改札を出た横の方で腹ポさん達は既に到着して輪行を解いているところでした。この先はスロープで下りられるのでここで組む方が見やすいとのこと、なるほど。

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ていうかタンデムの輪行!輪行袋二つを縫い合わせたスペシャルバッグにフレームを包み、ホイールは別の袋に入れて二人で輪行するそうな。そう、このタンデムが含まれることが我がチーム最大の特徴なのであります。タンデム1台とロード4台で合わせて5台6人、6人チームは日本では初の試みなのであります。

モンベルの輪行袋から自転車を出して組み立て、輪行のために下方に降ろしてあった車載カメラマウントを正規の位置に上げて固定し、今日は背負って走るdeuterのバックパックに入れてあったGarmin&RAMホルダと前照灯superfire2本をセット、外してあったサドルバッグも取付けるなど、あれこれと手間がかかります。一通り済んだらキオスクでアクエリアスを買ってボトルに充填。

メンバー揃ってそれぞれ準備している間に、昨日やっつけ仕事でこしらえたフレームバッジとタイラップを配って適当に取付けてもらいます。

▽DEPART:安全祈願

みんな用意はできた?
では出発!

まずスタート地点まで13kmほど移動します。
朝の瀬戸内の海岸線を眺めつつ室津へ。ここはまだフレッシュ本コースではないんですが快適な海岸ルート、スタート地点を含めたこの区間はルートプランナー肝入りのルートでもあるんです。その思いを受けてくれている様な晴天の素晴らしい景色。

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坂をくいくいっと上がって室津の賀茂神社へ到着。ここがチームすご六のスタート地点となります。

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普段のブルベと違ってコンビニなんかじゃないところもコースプランナーの自慢♪

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普段のブルベでは常駐スタッフがいる以外はコンビニレシートで時刻証明が普通で、前回3年前にフレッシュ走ったときもスタートを含め全ての時間証明はコンビニレシートでした。本家フランスを始め海外では誰かに証明のサインを貰う方が普通ですから、それに倣ってあえてコンビニを外しスタートにふさわしい場所を選びました。この神社は自転車お守りがあることでちょっと知られているのです。

そのお守りをまず買って(じゃなかった授かって)、それから神主さんにブルベカードへ時刻サインと神社の判を押してスタート証明とします。(もちろん事前に依頼済み)

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ついでに集合写真まで撮っていただきました。

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本殿の両脇に狛犬ではなく馬がいます。その健脚にあやかりたいですわ。

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これから始まるフレッシュの安全を願って二礼二拍手一拝。お参りを済ませて、いざフレッシュのスタート!

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神社から下りる坂道の途中で瀬戸内の景色を改めて目に焼き付けておきましょう。晴れ渡っていつになくきれいに見えまする。

▽PC1

スタート予定は9:35でしたがいろいろやってて8分ほど遅れてスタートです。
室津の狭い路地をゆっくり戻っていくと、小さな漁村なわりに居酒屋みたいな店が数軒あることに気づきます。ここはさびれてなくて活きている村なんですね。
玄関先でワンコもひなたぼっこ。

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まずは相生方面に向かいます。神社へ向かうまでと同じ様な小刻みなアップダウンを繰り返し、向こうに道の駅ペーロン城の建物が見えてきたらその手前を右折、R2方面へ。

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少しR2を走ってから右折、北上ルートに入り、千種川沿いに上郡へ。
スピードが上がってきて後ろ着いてるのがやっとこさ。なんだか今年はこのパターンが多い!今日は人数が揃っているのでまだ心拍は140後半で収まっていますけど、チームの後ろの方に着いて牽いてもらって進行、ふぅ〜〜っ。

さくさく進んであっという間にPC1、上郡のセブンイレブンに到着です。スタートから距離は近いんですがルート限定のためにここで証跡を取る事にしているわけです。

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トイレ済ませて意外に減ったボトルにいろはすみかんを補充して、チョコブッセを一つかじって出発。

ペースは変わらず、というか更に微増?サイコンの平均速度はじわじわと上がっていきます。大きく見ると登り基調ではありますがメンバー的にも平坦路です。主にタンデムがペースを作ってどんどこ進みます。

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スタートの遅れ時間を取り戻すのは時間の問題でしたが、1kmほどミスコースがあったりして少し足踏み。
それでも12時半に道の駅ちくさ、予定より12分先着しました。ここでお昼ご飯にします。

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鹿とか猪とかの幟が翻ってます。これに鳥(鶏)を加えて猪・鹿・鳥メニューもあるらしい。

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食堂はわりと空いてますが一つのテーブルをみんなで囲みます。
6人座ると狭いですがなんとかうまく並べてお昼。以前ここに来た時よりメニューは豊富になってまして、今日は鹿かつの定食をチョイス。

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鹿肉を食べておけば鹿に襲われることはないだろう!! 鹿肉は脂身がないのでもたれにくいのがいいし、たけのこご飯がついているのもいいし1000円でこの内容ならお得でごちそうさま。
ここでの停車時間は予定通りで到着時点の貯金分をそのまま維持できています。

道の駅を出発して5キロほどでPC2に到着。缶コーヒー一本飲んで出発します。

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このローソンも前に寄ったなぁ。あの時はここを左折してR429志引峠から岡山県へ抜けたんだよなぁ、あれはキツかった。
今日はここを直進で行くからもっと楽?。

▽PC3〜PC4

とはいってもここから山岳コース、まずは鳥ヶ乢に向かって勾配がついてきます。
長いトンネルを抜けてしばらく下りで一旦息抜き、それから川沿いにだらだら登って引原ダムに到着、ダム湖は音水湖というんですか。この回りはしばらく平らなわけですねと、少し休憩しながら。

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ダム湖を離れて再び登り、最後はぴょんと上がる感じの峠道をハァハァ上がってやっとこ若杉峠てっぺんに到着。メンバーの中では登坂で足を引っ張る係なのでかなり目一杯踏み込んで遅れないようにがんばりました!!

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やれ、これでしばらくは登坂はないな。

下り始めはややツイスティで距離もあるので落ち着いて下ります。

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このヘアピンコーナーの先から下り勾配がきつくなってきます。

タンデムは下りでは速いはずですが坂の途中で一時休憩、ブレーキによるホイールリムの発熱を冷ますためで過熱するとリムテープが溶ける場合もあるからなんですと!

緩い直線下りは気持ちよく下りて。

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次のPC3へ至る道は幹線道路から一本外れた旧道が最短になるのでそれを通る様にしていましたが、何やらいつのまにかバイパスみたいな感じになって集落の上を通っていて、目的地のローソンが眼下に見えてしまいました。
すぐ先に下りる小道があったのでさしたるロスなく到着。

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ここ養父(やぶ)のローソンはイートインコーナーがあったのでまったりと補給。パスタをかきこむ331氏。さっきのPC2からでも60キロあまり離れてますしね。

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海へ出るまでにもう一つ峠を越します。緩やかに登っているとその峠前にあるループ橋が見えてきました。

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ループ橋の途中で加速・先行してみんなが通るのを撮影しましょう。ついでにメンバー紹介(敬称略)。

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 腹ポ&べり

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 331

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 棟ちゃん

ループを越えて長〜い但馬トンネルをくぐって下りて行き、村岡では最短ルートを取るために旧道の町を抜ける方を行きます。

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シニアカーのおばあちゃんがなんとなく似合う旧街道筋。

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川沿いに徐々に標高を下げながら北へ向かって走って行きます。
そしてここまでの山間の集落とは雰囲気の違う町の通りにやってきますと・・・

▽PC4〜PC5:日本海へ

PC4、香住のローソンに到着、ここで46分の貯金ができました。スタートの遅れもあったからかなりいいペースでここまで来ましたよ。
レシートチェック買い物だけさっさと済ませて、さて夕食はどこにしましょうかね、という相談なぞ。

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その前に日本海を前にして記念撮影。どこぞのブルベとは違い日本海まで300kmも走らなくていい兵庫県です。

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少し雲があって夕陽はあんまりパッとしませんでしたけども、半日で瀬戸内海から日本海。

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夕食はここからすぐ近くに見えている「てんてん食堂」に。
定食屋なんで予算手軽だし早めに済むだろうという目論見で、食べログで人気の三七十鮨はパス。

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他のお客さんはあまりおらず席も空いてます、お♪いいぞ。
メニューはいろいろありますが...

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名物?お勧め?らしき「香住丼」を注文。かれいフライのあんかけ丼だそうな。何にせよ魚モンにしようと思ってましたのでコレがよかろうと。
ところがなかなか出てこない。おかげでここまでの旅話に花が咲きますけども、それもちょっと間があいてきたという表情。

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しばらくしてやっと、白いかの刺身が登場。白いか=剣先いかですね。

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他のメニュー頼んだ人はもう食べ終えちゃってますが。

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やっとこさ香住丼登場。
ボリュームありましたがまぁまぁ想像通りかな(にんじんは要らん)。ごちそうさま。

というわけでこの「てんてん食堂」での夕食は今回のフレッシュ最大の失敗といってもいいでしょう、1時間20分滞在して40分以上あった貯金を6分まで減らしてしまいました。
走行ペースからして今後も貯金は増やせるだろうから大丈夫とは思うけども、後々の事を考えると時間の余裕はいくらあってもいいのでここの失敗はイタイ。

外へ出るともう真っ暗。これからナイトライドに突入します。ジャージを半袖&アームウォーマーから冬用ジャケットに着替えてと。
次の目的地城崎までは海岸線の岬巡り、アップダウンの連続で標高差はないけど脚が削られるルートですけど、こういうのはわりと好きな面子よね〜。ただ食べたばかりなのでゆっくりめでお願いします。

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皆元気にアップダウンを楽しみつつ、快調にやっつけていきます。
・・・と、前方登り坂に何やらふらふら光る赤いライトが見えてきました、それも幾つか。追いついてみたらやっぱり他のフレッシュチーム!あっさり追いついたと思ったら押してる。

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『あっ!二人乗り!』

と声がかかる横を追い越して行きますがこの地点で押しているとなるとゴールの京都市内までまだ百数十キロあるからかなり大変ではなかろうか...と心配しつつ、お互い挨拶を軽く交わして先へ行かせていただきました。先導していたのは今年台湾1200kmを完走されたSさん。

それからまもなく、上り坂にかかるタイミングでタンデムが停車。何かなと思ったら”チェーン落ち。いつものこと”と涼しくささっと戻して復帰。これが今回唯一のメカニックトラブル(笑)。

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この岬巡りで一番大きいピーク、鋳物師戻峠という故事ありげな名前の峠のトンネルを越えて降りたら城崎です。

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そう、今はゴールデンウィークの始まり。温泉街は午後9時になっても観光客であふれていますし沿道の土産物店はまだまだ店を開けています。ここまで漆黒の暗闇を走ってきたのとは全く対照的。正に”千と千尋”の湯屋の屋台通りそのものという風情に口をぽかーんと開けて走って行く、そんな感じ。

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点灯させているライトが見えないほど明るい温泉街を通り抜けて、辿り着くは昨年京都400kmでもPCになっていたローソン、ここがPC5になります。PETホット珈琲を一本。

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この有名な温泉地をパスして何の因果で夜中にコンビニ行かにゃならんのだ、ああ無情。

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▽PC6〜PC7:夜を越えて

城崎の灯りを後にして再び暗い夜道に戻り、しばらくは川沿いに平坦基調の道。その単調さが眠気を誘いそうですが左手にはきれいなほぼ満月のお月様。

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昼間より2割くらいはスピードを落として安全に進行、車間も昼間よりは気持ち余裕持って開けておきます。ペース的にはそれでもまだ余裕あり。

この区間(PC5〜PC6)はPC間を130キロほど取っていて、夜間の休憩ストップをその間に自由に臨機応変に取れるように設定してありました。PCを決めていたら必ずそこに寄らなければならないからです。
実際には走行が順調だったので想定していた通りの40キロ弱先にあるミニストップで補給に寄ります。エネルギー補充もですが眠気冷ましの意味も出てきますね。

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ホットコーヒーを大きいカップに入れて店内で腰を下ろしてゆったり。休憩時間は40分を越えてここまでで稼いでいた時間をほぼ使い切ります。眠気が来る時間帯はじっくりあわてず行くのが優先なのでこれでイイのだ。

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(スタート前に前照灯のスイッチを入れたりしているの図)

気温もだいぶ下がってきたのでここでウィンドブレーカを着ておきます。

出発してすぐ次の補給ポイントは、という話を始めます。35キロ弱先のガストに予定通り寄りましょう、そこで夜食&仮眠という作戦で。
そこまでには遠阪峠を一つ越えて行きますが、ペースは悪くなくて1時間半ほどで到着しました。

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ここは24h営業ではなく閉店がam3時、これはうっかり寝過ごしてタイムアウトになることを防ぐ意味で都合の良い営業時間でもあります。
店内に入り、今度は2テーブルで。
メニュー見ながら何にしようかな?

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お腹の空き具合はさほどでもないのでやや軽めにオムライスシチューソースとサラダ・スープセットにしました。

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スープをお代わりしてコーラも2杯ほど飲んでと。

ソファーにもたれかかってウトウト・・・。

誰かのアラームが鳴ってまぶたを開けました。ん、少しは寝ていたかな。
ふぅー、では再スタートしましょうか皆さん。

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走り出すと眠気はどうにかおさまっているみたい。僅かな仮眠がうまく行った様です。

ここからもうヒトヤマ、西峠を越えねばなりません。

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まずは手前の城東トンネルをクリアして、

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神戸西のコースでもある西峠、あんまり記憶になかったけど確かにこんな道だったかなというところ。わりと勾配がついているので距離は長くないけど脚には堪えますね。
しかし意外と順調に峠をクリア、そうしたら後は下り基調でどんどん行ける!けど冷える冷える、皆寒い寒いと震えつつ下っていきます。今年の春はいつもより寒い気がするなぁ。

そうしてPC6猪名川町のローソンに到着。

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温かいものが欲しいのでカルピスHotレモンとくまモンのスープなぞ。

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距離的にはあと60キロあまりで南下するに従って寒さも和らいでくるし普通ならあとは楽勝、しかしこの先に正念場が控えているのでした。

▽PC7〜ARRIVEE:朝日に向かって走れ!

夜明けの道をひた走ります。

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寒さももうここまで。今日もいい天気になりそう。

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明るくなってくるとともに町中に入ってきました。takotako25さんの地元です。
団地の丘を越える様なアップダウンを越えていきますが、そろそろ信号にひっかかり始めました。

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尼崎へ入ると交差点の信号ごとに停まらされてストレスがたまっていきます。
しかしそんなことは些細な事、そうして兵庫県の端っこに辿り着き、R2に入って左門橋を渡ってその真ん中の大阪府に入る直前で停車。

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この先大阪府につき、タンデムは定員乗車=2名乗車で走行できません。

そこで後席のべりさんは降りてシューズを履き替え??

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ヘルメットとウエストバッグを外してランニングモードにチェンジ、歩道を駆け出しました。
我々はゆっくりとその後を着いて行きます。

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走る!走る!
前代未聞のデュアスロン・フレッシュ!(但し一人だけ)

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信号停止で一休み。しんどそう・・・

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更に走り、そしてPC7に設定してあるファミリーマートに到着、レシートチェックと共にここで一休み。ウィンドブレーカももう要らない、ここで脱いでおきました。

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さああともう少し。

そして淀川大橋手前で河川敷のサイクリングロードに降りていきます。入口にはオートバイは入れず自転車のみなんとか入れるような強固かつ凶悪なバリケードあり。

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サイクリングロードに入るとタンデムの走行が可能となります。
大阪府では条例の定めによりタンデムは走行できないのですがそれは道路交通法適用の一般道路の話、河川敷のサイクリングロードは管轄が異なり道路交通法適用外となるのでタンデムの走行が可能なのです。
ただそのサイクリングロードに辿り着くまで2号線を少し走る必要がありました。そこで兵庫県と大阪府の境でタンデムは一人降りて前席一人で乗車(一人で乗るのは全国とこでも問題なし)、後席は人力で移動ということでランニング、という変則作戦を決行しました。

これがチームすご六の最大の課題。

当初は兵庫県内だけでルートが完結する尼崎ゴールを検討していました。
でもフレッシュの主旨である、24時間かけてナイスプレイスに向けてできるだけ遠くまで走るということを可能な限り実現したいということで色々調べていくと、淀川の河川敷にあるサイクリングロードは道路交通法適用外でありタンデムの通行を規制する規則がないので走行可能であることをつきとめ、更に同様のサイクリングロードである京都府のサイクリングロードでは府の条例が適用されていてタンデムの通行が認められているものではないことも判明し、淀川サイクリングロードの終点が最もナイスプレイスに近づける地点だという結論に至りそれを含めてルートを組みました。
タンデムに乗る腹ポさん・べりさんがサイクリングロードの試走を始め、管轄の役所にも細かく問い合わせて、特別な許可など必要なくごく普通に当り前に大手を振って走行できることを突き止めてくれました。そのタンデムに賭ける二人の情熱が他の四人を惹きつけたのがチームすご六といっても過言ではありません。

その為に少しだけ(といっても2.4キロ)タンデムの定員乗車ができない区間が生じてしまいました。
ここまでの峠道よりこの区間こそが今回のフレッシュのボトルネックだったというわけです。

さあ、快晴の気持ちよい朝のサイクリングロードを再び走りましょう。

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東へ、京都へ向かって漕ぎ出します。まぶしい朝日。

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しかし、ちょっと走ってはこのようなバリケードが行く手を塞ぎます。自転車を降りて押して隙間を通り抜け。

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風もなく穏やかな全くの平坦路でスイスイ走れるはずの道ですがこのバリケードがあちこちにあり、その度に降りて通り抜けなければなりません。場所によっては100m先にまたあるというくらい。
だから思った程ペースは上がりません。でもあわてる必要はないので、散歩したりランニングしたりしている人をゆっくり交わしながら、のんびりと走って行きます。

30分ほど走ると7時30分が近づいてきました。
フレッシュでは最後の2時間は25キロ以上走行する事、というルールがあります。
そのためにゴール2時間前の22時間経過地点(及び走行距離)を明らかにしておく必要があります。前日の朝9時30分にスタートした我々の22時間経過が7時30分ということです。
赤川鉄橋をくぐったところでその時間になったので、ここで記念撮影を。

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時間の証跡を取るためにここから近いコンビニでレシートを取得しておきます。
あの桜宮高校隣のセブンイレブンまでサイクリングロードを離れてまたタンデムは分割してランニングで移動。

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軽く朝食にサンドイッチにシュークリームをオランジーナで食べておきます。
さあ、あと2時間弱。もう完走は目前です。

25年程前に寝屋川に住んでいたすぐその近くを通過、その頃とは河川敷の雰囲気も変わっていました。枚方に入り公園の散歩道になっているレンガ道を通り抜けていきます。

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少し長い直線道路で先行して、皆が走っている様子を前からとらえておきましょう。

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だんだん高くなるお日様を受けて走るのももうおしまい。
サイクリングロードが終わり、三たびタンデムは降りて河川敷の土手を歩いて上がります。
そして京阪の八幡市駅の方へ線路を渡り、24時間のゴールは石清水八幡宮前。

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その門前にあるやわた走井餅老舗で買い物をしてレシートを得ます。
ところがレジの時計が大きく狂っていて11時過ぎのタイムスタンプ!!これでは証拠になりません。
そこで無理を言って領収書を切ってもらってそれに時刻を手書きしてもらうということに。6人分で6枚書いてもらいました(汗)。

とまぁ最後にちょっとアクシデントもありましたが、無事ゴールできてヨカッタ。お茶をいただきつつほっこり一休み。

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いや、正確にいうとまだ完全には終わっていません。
ブルベカードをナイスプレイスまで届けなければミッションは完了しないのです。
フレッシュのゴール後の移動手段は問われないので、ここでタンデム後席のべりさんは一行と離れて電車で移動、タンデムは腹ポさんのソロで他の四人と花園へ向かいました。
道案内は地元の331氏。

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11時過ぎ、スタッフの待つ妙心寺の花園会館駐車場に到着。

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受付にブルベカードを提出して記念品をいただき、無事チームすご六全員完走しました。

そう、6人完走は日本新記録!

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※スタートで授かった自転車お守りとゴールでいただいた記念品

この後花園会館での懇親会に参加します。

さて、今回3年ぶりのフレッシュも無事完走できました。全員パンクもなしでトラブルフリーだったのは幸いでした。
久しぶりに走ってみてのフレッシュはどうたった?やっぱり苦手?
ずっと牽いてもらいっぱなしだったから胸張って走り切りましたとは言えませんけども、でも走らなければ途中でちぎれたりすれば6人完走という大目的が達成できなかったのも事実。走りの役には立たないけど映像撮影は行えたのでその役をこなしたということで勘弁してもらいましょう。後日この模様は編集してまとめるつもりです。

フレッシュはブルベと違ってルートを自分たちで考えてメンバーを集めてという準備段階がちょっとしたブルベ主催側の気分を味わえるし、走る方でもいつものブルベとは違う視点で走行計画を考えてそして実行に移す、やること多い分面白さも倍増します。
我がチームは今回6名というのがメインテーマでしたが、他のチームもそれぞれに何かしらテーマを持って計画しているところが多く、ただ距離を重ねるだけではない楽しさを盛り込んであるのが面白い点です。

そしてフレッシュがBRMではないけどR5000資格対象に含まれている理由、「共に走った仲間と健闘を称えあい、各地から集まった仲間との再会を喜び合う(Audax Japanサイトより引用)」ことの重要さを改めて考えさせられた、そんな気もしました。

また機会があれば、再び。

▼GPS分析編

▼ルートマップ

130427flrchemapmap

▼タイムチャート

距離地点到着予定出発予定到着出発
0km002_jinjaDEPART9:359:43
28kmPC110:4611:0110:5011:04
66km 道の駅ちくさ12:4213:2212:2913:08
71kmWaypoint_lawsonPC213:3713:5213:2313:31
104km若杉峠15:41--15:17--
130kmWaypoint_lawsonPC316:4217:0216:1116:33
172kmWaypoint_lawsonPC418:5419:0618:1018:20
173kmてんてん食堂19:0919:4918:2419:43
201kmWaypoint_lawsonPC521:0921:2921:0321:17
240kmministop23:1423:3422:4923:32
275kmガスト1:162:460:582:40
320kmWaypoint_lawsonPC65:035:234:425:00
352kmtransit6:456:486:306:34
354kmPC77:327:426:456:52
363km22H地点8:07--7:357:48
391km002_jinjaARRIVEE022_manju9:289:29

夕食ポイントてんてん食堂でそこまでの貯金を使い果たした時はどうなることかと思いましたが、トラブルがなかったのでその後もうまく時間を合わせられました。
深夜の休憩、ミニストップでの休憩がかなり長くなったことはこの眠くなる時間のグループでの走行の難しさを表しているとも言えます。逆に長い休憩になったということはここでの休憩が適切だったとも言えます。
懸案だった”ラン”区間、べりさんの走るスピードが想定以上だったので無事にクリアできました。
その後のサイクリングロードのバリケード越えの方が文字通り邪魔になりましたね。