【本日のコース:指宿〜諫早:400km】
雨は降ってなくて曇っている朝。
部屋からの眺め、8:41
食堂で朝食をいただきます。
お腹が膨れたら外に出て自転車の掃除をしなくちゃ。
水道のホースでじゃばじゃば水をかけてチェーンをスポンジでこすって昨日の火山灰をある程度落としておきます。
充電しておいたeneloopをライト・GPSに装填。雨はいずれ降る予報なので今日はGORE-TEXを着ることにしてサドルバッグへ。フロントバッグの百均カッパ収納スペースが空いたので小物はそちらへ入れることにしてトップチューブバッグはなしでいいでしょう。
受付の準備もそろそろ。
そして差し入れのイチゴ登場、ウマー!
受付風景。これまでと同じ様にブルベカードにサインしてブルベカード返信用封筒に表書きをし、ドロップバッグ代金500円を支払ってその荷物を預けます。
食堂に戻り出発前に昼食をいただきましょう。かんぱち丼がなかったので昨日と同じかつおのたたき定食。
そろそろ皆準備できたかな。
ブリーフィングですが何やらかなり大雑把です。「僕も走ったことないので知りません。とにかく人吉越えて諫早に行ってください。」
11:56
スタート前の全員集合写真。寝転んでいるのは331氏です。
AJジャージの横顔は昨年PBP完走のK宮さん、関東からお越しの内の一人です。
質問を受けている装備は...ととろ。
(スタッフ撮影)
こんな感じで朝からのんびりゆっくり準備してのゆるいテンション、さあこれからヘブンウィーク後半戦が始まるゾという気負いもなく、和やかな出発です。(12:00)
コースプロフィールとしては難易度高くないんですけど果たしてどうなりますやら。
「Whre are you going?」
「Kumamoto...Nagasaki...」
「Waoo, you're crazy!」 なんて会話だったんだろうな。
5キロほどでまず最初の観光スポットにやってきました。ルートから100mほど横道に逸れて、ここはJR最南端となる西大山駅です。そう、沖縄にはJRがないのでここが最も南にあるJR。
西大山駅、12:21 ホームから開聞岳がまっすぐ見える、ので記念写真スポット。観光客と望遠レンズを抱えた鉄っちゃんで賑わってます。
ルートに戻って開聞岳が一番良く見えるところ。晴れてないのと頂上に小さな雲がかかっているのがちょっと残念だけど、薩摩富士の美しい稜線に魅了されますね。
柏崎市内へ入ってきました。信号交差点で止まって横をみたらなぜかカツオだらけ、カツオカツオ!
たくさんのカツオがじゃばじゃば水をかけられて洗われている。何かな?と奥を覗いてみるとははぁ、どうやらかつお節工場らしい。
まもなく交差点を右折して市街地を抜け、里山風景を楽しみつつ順調に走って行きます。
曇り空でさほど暑くないけどそれなりに暑くはなってきたしで、道の駅みたいな「南さつま交流センター にいななまる」で停車、ここらの名産というきんかんのソフトクリームをいただき。
のんびりしていると何人かが吸い込まれてきました。
コーラも飲んでさてリフレッシュ完了、颯爽と走り出します。(14:10-14:20)
いいペースで走っていたら急に何かがぶつかってきました。虫みたいですがブヨと違って粒が大きい、豆が当たっている様な感覚です。
幾つか体に残っているので見たら、うげっ!
ミツバチ
あわてて走りながら手で払いのけたけど一匹左脛に残ってた奴がタイツ越しに刺した!
ジクゥ〜と痛みが滲みてきます。
止まって蜂を払いのけ、とりあえずボトルの水をかけておきましたがあまり意味はなかったか。
まあミツバチなんで大した事はありません。
ジクジク痛みを我慢しつつそのまま走り出します。くっそ〜
悶々としながら途中一緒になったE原氏と一緒にPC1に到着。
(スタッフ撮影)
蜂に刺されて参った〜、とボヤきつつ休憩。どうやら他にも刺された人がいたらしいです。
K野氏はじめオダ近勢がちらほら。
厚くなってきた雲を気にしながらPC1を後にします。(15:07-15:23)
平坦基調の道だったはずですが雨のせいか印象も薄い行程でした、この辺りは。
日没後にPC2に到着。
PC2、18:46
夕食はここではないので適当に軽く補給して出発するところですが、わりとだらだらと休憩。(18:38-18-57)
夕食は福島食堂のとんかつちゃんぽんを狙っていたものの、ちゃんとWaypoint登録していなかったので通り一本違うのを探し損ねて結局ファミマへ滑り込んでスパ。
スパゲティの夕食、20:47
温かい室内で椅子に座ってリラックスのはずが、隣の車庫の屋根の下に座り込んで...敗北感にさいなまれます・・・(20:36-20:58)
ここからしばらく登坂。雨が降る夜中の登坂です。幹線道路なので勾配がきついところはないですが、面白いシチュエーションではありませんで我慢してペダルを漕ぎ続けていきます。
この峠がこの400の唯一の峠。
久七トンネルに入りやっと峠終了です。雨の日は屋根のあるトンネルはありがたい。加えて夜はトンネル内の明かりがありがたい。M脇さんと話しながら進みます。
トンネル内
県境を越えます。ここから下りに。
トンネルを出るとあとはPC3まで下り。
雨が降っているからそうスピードは出せません。が、前を行くAbさん、M脇さん、K野さんは速い!雨が降ってないのと変わらないくらいの勢いで降りていってます。
後ろをトレースして行きますがちょっとこのペースではしんどすぎる。コーナー2つまでついていったところで諦めて以降は見送ってゆっくり慎重に降りる事にします。
いやぁブルベベテラン組の走りはこういう場面で大きな違いが出るんだなと感心。
そのPC3へ行く前に休憩を取ります。人吉温泉に行きます。交差点を右折しておよそ800m、ホテル華の荘へ。
入口になぜかフォーミュラカーが置いてある。
温泉でひといき温まり、脱衣場で濡れたウエアをドライヤーでなんとか乾かして着直します。そんなことで結構時間取られたな。
外へ出て出発準備。カッパの内側も濡れてますが我慢して着込みます。(22:26-23:34)
3キロほどでPC3に到着、隣接のマクドで夜食を食べて休もうと注文しましたらなんと0時で閉店だとか。持帰りなら大丈夫ですけどと聞かれても持ち運ぶのはできないからと注文キャンセル、PCのコンビニに戻りました。
よくよく考えたらどっちみちコンビニで何か食べるんだから持帰りにしてここで食べれば良かったと。
ここから後ろはもうほとんど人はいなくて、というより後ろの人はたいがいリタイアしているらしいと他の人から聞きました。
そうして雨の暗闇へと走り出すのです。(23:49-0:12)
深夜ですがわりとトラック/ダンプが通る様です。地元のR180に比べたら十分間隔を取って抜いてくれるから怖く感じることはありませんが、時間帯が時間帯なのでこっちの集中力も信用できない(と自覚した方がいい)ので慎重に慎重に。
途中一カ所あったコインランドリーでは上半身裸のブルベさんがいるのがちらっと見えました(笑)。
ジャージを乾かしてリフレッシュする技は今回のキーポイントだったかもしれません。
レインウエアは内側もしっとり濡れているので乾かしたいと思いつつも通過。
そんな調子で予定ペースをキープしてPC4に到着。
PC4
ととろには毎度の?刀傷の様な泥汚れ。
ここでも出会えた参加者はまばら。軽く補給して先へ進みます。
(2:31-2:47)
セブンイレブンで停車して朝飯だか夜食だか、どん兵衛特盛きつね。温かいものがおいしい時間帯。
あんぱんも一つ買ってフロントバッグに入れておきます。
(4:17-4:51)
雨はだんだん小降りになりそろそろ上がりそうです。
さあて現在時間はGPSの走行プラン時刻に対して50分の貯金あり。
熊本といえば熊本城、せっかく接近したのだから予定通り(?)見に行ってみましょう。
ルートの左折ポイントを反対に右折して熊本市街地まで片道7キロほど道草!(5:18)
道草ルートももちろんGPSに仕込んであります。
市街地に入ってGPSの地図をにらみつつウロウロ。城はすぐわかりますがやはり大きい広いのでどこを見ればいいのか迷いながらブラブラと回ってみました。
中には入りませんでしたが外から見ても見事な石垣は本当に見応えあり。いや〜来て良かったワ。
満足したら帰路に。途中川を泳ぐ膨大な数の鯉のぼりを発見。これもすごいナ。
ルートを外れた地点に戻ったのは80分後。想定より10分ばかり短い道草でしたので復帰時点で1時間の余裕あり。さあ残りのブルベをやっつけよう!
「ブルベガンバレ」
お子さんの手書き応援看板です。すごいなぁ、AJ福岡。
感心したのでお礼にと真っ黒くろすけを一匹この看板をくくっている紐にくっつけておきました。
調子良く走っていたけどフロントを変速したほぼ同時か直後にリアをローに落としたら後輪がロックしてしまった!すぐ止まって見るとチェーンがスプロケとスポークの間に落ちかかっています。幸い奥には入ってないのですぐ引っ張りだしてかけなおし。ちょいと手が汚れただけで再び走り出しました。
ファンタオレンジ500ml缶とそれにロールケーキ。ボトルにはオランジーナを充填。(8:07-8:21)
佐賀市に入って最後のPC5に到着。
ダンゴ虫代表、シオシオな表情です。
オランジーナ、いちごヨーグルト、ハムたまごサンドを補給。
(10:21-10:46)
雨もやんで調子もいいので巡航27km/hキープでずんずん進んでいきます。この調子ならお昼ちょい過ぎにゴールだなと。
しかしそのうち何かしら異音がしてきました。
信号で停まったところで確認してみたらリアブレーキシューがリムに少し擦ってる。
ありゃ?振れが出ているな。
更に観察するとフリー側のスポークが根元で少し曲がっている。ははぁ、これさっきチェーン落ちした時にスプロケとスポークの間にチェーンが挟まってその時に傷つけて曲げたんだな。
致命的な振れではないので、ブレーキのリリースレバーを開放してシューとリムが当たらない様にして(制動はレバーを握り込めばちゃんと利く程度)、ペースを抑えて走り始めました。あ〜あ、せっかくいい調子だったのに。
有明海の干潟を見ながら
このルートの少し先にある竹崎というところへもう16年前くらいになるか、家族で旅行に来たことがあります。そこの民宿の料理は豪快で一人2杯ワタリガニがあったりセミエビを始め魚介類てんこ盛りの食事だったのを今でもよく憶えています。再びこの地へ自転車で来るとはね。
そんな岬のアップダウンを越えて、格好だけは颯爽とゴールのファミマへ。
(スタッフ撮影)
大勢の人が休んでいました。雨がやんでゴールだったので皆一様に穏やかな表情です。
(スタッフ撮影)
「いやぁ、振れが出ちゃってねぇ。」
スタッフのたいかん氏がホイールをチェック。「こりゃぁ厳しいですねぇ、このままでは明日の出走は認め難い状態ですから、直れば直すか新たにホイール調達するかしないといけませんね。」とたいかん氏。
曲がって削れているスポークは6本ほどあり、シートポストに仕込んである予備スポーク3本では交換修理するには足りません。折れているわけではないので振れを取り直せば大丈夫そうですがどこで折れるかもしれません。不具合のある状態で出走するのはいくら自己責任のブルベとはいえ主催者側に迷惑かけますし、また主催者は不具合のある自転車を出走させない権限を持っているのもわかっています。
「そうですねぇ。まあここまで頑張ったからメカトラでDNFも止むなしかな。」
そういう気分も出てきました。正しくはこの400は完走したし次の300をDNSですけども、HeavenWeekシリーズとしてはDNFという感覚になりますね、残念ですけど。
スポーク損傷
「宿に着いてから大村のショップに行ってみましょう」
ということで話がまとまりました。宿までは念のためということでスタッフとして来ていたカタヤマさんのホイールを借りて走っていくことにしました。
ゴール地点から今日の宿泊地まではおよそ20キロほどあります。一時間少々かけてもうひと頑張りの移動があります。基本平坦ですが小さなアップダウンが幾つかあり、代表が押している横を通り越して行きました。
たいかんさんは他の参加者のリクエストがあったパーツ類:主にブレーキシューを大量に代理購入していきます。
接客が落ち着いたところで見てもらい、修理できそうなら修理でさもなくばR500級の安ホイールを代替にということで、明日のスタートに間に合う様に持ってきていただけると。
やれ一安心、というかこれでDNSできなくなってしまい...(汗。
再び宿に戻って既に始まっている懇親会会場へ向かいました。
K野氏の発案で本日400終了時に懇親会をしましょうという話がまとまっていたのです。明日の300終了はゴール後それぞれ解散になってしまいますから。
近くの居酒屋で30人余りが集まってわいわい。
普段サドルの上であいさつする程度であまり話をすることがないお互い同士、こういう機会があるのは楽しいものです。フレッシュの打ち上げ以来かな。
宴会終了後、近くのスーパーで明日の朝食などを買って帰り、最後のステージへとまずはゆっくり休む事にしましょう。
(つづく)