【今日の走行:Rapid-R】
平均:22.7km/h,最高:59.6km/h,距離:305.91km,獲得標高:2800m

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本日は福岡ブルベ300kmに参加、夕方の17時スタートなのでタイムリミット20時間後は翌日27日の13時。

天気予報では降水確率は20%以下と雨の心配はなさそう。
weathernewsでは湯布院(水分峠付近)の午前3時〜6時はマイナス3〜マイナス5℃の予報。

九州は、北国だ。


▽プロローグ

朝8時半にデミオで出発、山陽道を西へドライブ。
室内エアコン不要な温かい車内なれど、途中で雪が舞ったり小雨になったかとおもったら陽射しがまぶしくなったりと慌ただしい天候の変化に、今頃走っている神戸西200kmブルベも簡単には行かないだろうと想像しながら。

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壇ノ浦PAに寄って関門海峡大橋の影が海面に映るくらい良い天気の景色を眺めつつ昼食、ふぐ丼(なめらふぐ、という種類のふぐのタタキの丼)にしてみましたが、まぁ次はもういいかな。
二つ手前のSAでは吉野家しかなかったし、中国道の西のエリアの高速飯はイマイチなのか??

八幡ICで降りてしばらくバイパス道を走り、もうすぐ集合地点というところで反射ベスト着た一人のランドヌール発見。
4時スタートにしてもまだ2時間以上あるし早いな、と思いつつ道を離れてこちらは「なつきの湯」へ向かい一休みすることにします。

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ドライブの疲れを温泉で癒して休憩室でごろんと目を瞑って小一時間横になっていたけどいつものように眠られはせず。
起き出して焼きうどんを食べてプレ補給、ジャージに着替えてまだちょっと早いけどスタート地点へ向かいましょう。
まださほど寒くなさそうと睨んで、用意したインナーのうちパールのX-STATICを着てCRAFT2枚はサドルバッグへ収納しておきます。

▽スタート

スタート地点にクルマで入って行くところで4時スタートの最後尾とすれ違います。
体育館っぽい施設の横の広い土の駐車スペースがスタート地点。さっきのなつきの湯にも石像があったけどここらはカッパがマスコットらしく、土手に4人並んでました。

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誓約書を提出してブルベカードに住所のみ記入、時間はまだまだあるのでスタッフの方と雑談しながら待ちます。
やはり湯布院の予報は最低気温-4℃らしい。降りてからも日田市内は盆地だからかなり冷え込むとのこと。
「あんまり遊んでると時間なくなるヨ」とダンゴ虫代表。

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17時スタートは10数名と少なくて昨年の福岡ブルベ最終戦の400kmと似た雰囲気です。
そこでもみかけていたBianchiの方、今日はこんなアピールをしています!

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110326brf2 ※(スタッフ撮影)

車検を済ませてブリーフィングを聞いて通過チェックやあるかもしれないシークレットのことを頭に入れておきますが、ただじっとしているのはちょいと寒い。まぁ今寒いくらいで走り出せばちょうどいい感じにはなるはずです。

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1103261655st ※(スタッフ撮影)

スタッフの方の撮影を受けてさあて出発。

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▽PC1:追い風

まずは順調な滑り出し、巡航速度は軽く30km/hを越えています。
いわゆる追い風ですね(笑)。

しばらく単独で走っていると後ろから数名のトレインが来てサクッと追い抜いていきます。ん〜これは速いかな、緩い登りで着いて行けないのでペース高すぎるかなとちらっと思いましたが、次の下りで追いついたので連結させていただくことにします。

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ローテーションは行わず先頭の人がずっと牽きっぱなし。最後尾につけてしばらくハイペースで楽をさせていただき、GPSのシミュレーションからどんどん貯金を築いていきます。
PC1までのだいたい半分強の地点のコンビニへ休憩に入ったので一言お礼を云ってこちらは寄らず先へ。ペースは落ちますがそれでも予定より速いペースで75km先のPC1まで走り続けました。
ライトはIXON IQをローライトで点灯させています。街灯がところどころある道ではそれで十分。

PC1ではほっとレモンPETを買ってボトルに補給、それとあんまん。
10分ほどの休憩でしたが写真を撮り忘れたことをPC1を出てすぐ後に気づいたことから、余裕がないことを自覚したのでペースを落として進むことにしましょう。ナニ、時間は十分あるからあわてることはない。(19:43-55)

▽PC2:夜の観光

ここからまずは最初の峠が550mまで上昇します。勾配はゆるく20km/hを保っていけるくらいなので1,2%程度かな。
川沿いの道に明るいサーチライトが見えたと思ったら橋をライトアップしているみたい。ふむ、ちょっと見て行きましょうと左折して橋を渡ったところで撮影。ちょっとブレが入ってしまいましたか。

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後で調べたら「鳥居橋」という石橋、五連アーチで橋脚が細いのが特徴だそうで「石橋の貴婦人」とも称される名橋です。これはいいものを見させていただきました。(20:30-32)

そして次に見つけたのはなんとレディオシャックのフミこと別府史之選手のロードペインティング!

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そんなこんなで頂上らしき地点に到着したらば、信号交差点にマンモスの像がありました。

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ここが実は九州自然動物公園アフリカンサファリの入口、ということなんですね。(21:49-50)

ではここから下り、SF-333XXとSG-355BのGENTOSペアを点灯させて下りましょう。
明るさは333XXで十分なのでハブ軸につけた355Bはワイド照射にして手前付近を広く照らすようにしてあります。

ここは一旦少し下って上り返してチェックポイントの十文字原展望台へ向かいます。
なんだか大勢のブルベさん達がワラワラワラ、この人数は4時スタートの方々が主でしょう。
クルマで来ているアベックな人達も少なくないのですが、大勢のブルベさんご一行にたじたじの模様。

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別府の湾岸ラインが弧を描いて輝いている素晴らしい眺め、まさに百万ドルの夜景ですね。六甲から見えるラインとは反対の弧になりますな。六甲は一千万ドルだったっけ。
ブルベカードに判を押してもらって温かいスー... プを...

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スタッフの方が頑張っておられますがあまりの寒さにお湯の沸くのが遅いのと人が大勢なのとで温かいスープは時間かかりそうで見送り、食パンを一切れいただいてここを出発しました。(21:05-12)
ここからは別府市街地まで気合いで下りです。寒かったら漕げ!(既に氷点下)

だいぶ下りたところで白い煙が見えてきました。と、硫黄の臭いも同時にしてきます。
そう、ここは地獄の一丁目。別府名物地獄巡りにやってきました。もちろん時間が遅いので入ってみることはできませんのでダウンヒルのままスルー、しかし硫黄の臭いは異様に強く臭くて息が詰まるほど。下りだからいいけどここ上るのはかなり辛いでしょうネ。
しかし硫黄の臭いなど地獄に非ず、本当の地獄巡りはこの後にやってくるのです・・・

坂道をどんどん下ると別府の市街地へ入ってきます。大通りの国道を走ってみればこのコースがなぜ夕方スタートなのか自然にわかるでしょう。クルマの通りが減る夜遅くでないとかなり走りにくいからです。

ここで目星をつけていた久留米ラーメンの店、「大砲ラーメン別府湾岸通り店」に寄ってみます。

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屋台の味を再現、という「昔ラーメン」に。
まずこの豚骨臭さは何だ!今まで経験した豚骨スープの臭さとは一段レベルが違います。味はしっかりこってりして旨い。
そして国産小麦の麺、これがまた旨い。”ミナミノカオリ””春よ恋””ハルユタカ”とホームベーカリストならお馴染みのブランド小麦を使っているそうです。振り返って我が地元岡山のラーメンはスープはいいところはあるけど麺が総じてだめなのよねぇ、こういう麺を出してくれないかしらねぇ。
ごちそうさまでした。(22:42-23:00)

お腹が膨れたら今度は温まりましょう。別府に来て温泉も入らずに通り過ぎることなどもったいなくてできはしません。
幸いそこからすぐ近くに夜遅くまで開いてる別府温泉の発祥ともいわれる浜脇温泉があります。 が、近くをウロウロしてなかなか見当たらず、たまたま家の前に出ていた人をつかまえて教えて貰ってやっとこ到着。 入浴料は100円です。安っ!

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脱衣所の中に入ってあらびっくり。脱衣所から下に降りる階段があってその先が浴場、仕切りがありません。洗い場は4つくらいあるだけですが、家風呂みたいに浴槽のお湯をかけつつ洗っている人もいます。
お湯は少し熱めに感じたのは体が冷えていたからかな。しばらく浸かっていたけどのぼせる感じが全然しなくて寒さをしっかり抜き去りました。
ここまで来ていたアンダーシャツ、パールのX-STATICはさすがにサラサラで湿っていないのでこれはそのまま着て、その上にCRAFTを2枚重ねで防寒をガッチリしておきます。
さあではブルベに復帰。(23:02-38)

大分駅前を通過し、
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ほどなくPC2に到着しました。
ここのPC設定は変わっていてローソンか道向かいのジョイフルかどちらでもいいことになっています。さっきラーメン食べたのでここはローソンで十分でしょう。

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おにぎりを一つ食べて、さてこれからがこのブルベの本番。(0:11-21)

▽PC3:氷点下

これから湯布院へ向けて上っていくわけですが、さっきと同じようにさほど勾配はありません。
しかしスピードはカクンと落ちました。
ちょうど楽に走れるペースの人の後ろについてそのまま進みますが、さっきだとサッサと抜いているはず。

原因はわかっています、眠気です。1時半を回っていつものように眠気が襲ってきました。力が入らず心拍だって120台。
フラフラする前に一休みして行こう。自販機が見えたところで停車。

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ジョージアのミニ缶100円(もちろんHOT)をごくっと飲んでふ〜っと一息。
背伸びをして星空を見上げていたら眠気が少し収まってきました。さあでは再び進もう。(2:02-06)

走り出すとペースが上がってきました。心拍も160台まで上げられます。さっきまでアクセルを開けられなかったのが開けられるようになってきた!
一旦離れた人に再び追いついて今度はそのまま抜いていきます。ここに来て上りの調子が良くなってきました。この感じはニューホイールに依るところも少なくないなと思えます。なんかよく登るホイールに思えてきた。
”ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、”とハデに呼吸しながら何人か抜いて湯布院にやってきました。

道路気温表示はこんな値に。

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-4℃ですが後で聞いたらここじゃないかもしれませんが-8℃まで下がっていたらしい。(2:30)

そのまま下り始めますがさすがに耳がもたない。一旦停まってネックウォーマを出してきて被りますと耳の寒さは解決しました。
胴体の方はまだ大丈夫みたいなのでまだウィンドブレーカを着ずに気合いで下ります。下ハン持って上体をかがめる姿勢だから体の前面にはさほど風は当たらない(こともないが)。

そしてPC3まであと少しというところで何やらお腹の具合が怪しくなってきました。
PCのコンビニだとトイレ混んでるかもしれないし、また長居をするのも悪いしと、一つ前のコンビニに入ってトイレへ。

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が、ここでは何も出ず。少し買い物だけして出発。(3:43-54) そしてすぐにPC3、ラーメンから時間も経ったし、温かいものを食べておこうとどん兵衛。

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ここは標高は300m台とさっきよりだいぶ降りてますが体感気温は変わりません。どのみち氷点下、云わなくても寒いに決まってますが交わす言葉は「寒いですね〜〜〜」。

ここでウィンドブレーカを着てPCを後にします。(3:58-4:14)

▽PC4:夜明け

ノーチェックだったけどPC3を出てから少し上りがあります。
さっきみたいにここはサクサクとこなして、のはずがここで腹痛再発。
原因は・・・脂っこいラーメンかなぁ、どん兵衛かなぁ、それともやっぱり冷えたせいか・・・
途中でトイレ停車...。なんとか復活。

ピークはすぐに越えて再びダウンヒル。ウィンドブレーカ着てるので寒さは大丈夫。といっても寒いのは寒い。
下ってきても情報通り寒さはさして変わらず。だんだん明るくなってくる空に期待をかけます。
時間帯としては最も寒い時。

一つの駅の横を通り過ぎました。その駅の名は「夜明(よあけ)」。なんともいいタイミングです。
駅のそばにある夜明大橋から見た筑後川、川霧がかかっていました。(6:00)

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川霧は風に乗って川面を走っていきます。ときおり道を覆うまでかかってきていてびっくり。 トンネルの手前には夜明ダム。(6:08)

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田んぼの広がる用水路脇を走っていたら現れたのは「三連水車」。これは昨日壇ノ浦PAの福岡観光案内板にあったものだなぁ。
こういったスポットをそれとなくコースに取り入れてくれているのは、ヨソ者としてはとても嬉しいです。(6:38)

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そして最後のPC4に6:55到着、既に朝日は昇っています。
グローブで口元をなでるとコロッと何かが手に。氷の粒でした。なんと口ひげに結露して凍った氷がコンペイ糖大になってついていたという...。
ボトルにほっとレモンを入れて缶コーヒーとジャムパンで軽めの朝食を取り、ちょっとゆっくりめに休んでいきます。(6:55-7:16)

▽ゴール:小春の陽射し

あとは40キロあまり、ひとつ峠を越えればおしまい。
疲れはそれなりにあるにせよ、今日はなぜか左足のすね裏筋肉の付け根がなんか少し痛い。SPDのせいかなぁ、それとも今日は大きいギアで発進することが多かったので漕ぎ出すときに踏む左足に負担が来たせいかな。まぁ筋肉痛の類いだし太腿でペダリング意識すると大丈夫なので問題なし。

もうちょっと遅ければ秋月に寄ってくず餅なんぞいただけたけどな、と思いつつも今日はお腹の調子からして無理でした。その秋月への分岐があるところ辺りから登りらしい登りが始まります。
3つめにして峠道らしい勾配がついてきました。だいたい7%前後といったところでたまに10%。
つづら折れの道をじっくり上っていきます。上りペース自体はシミュレーションとほぼ同じか少しいいくらい。

坂の途中でクルマを停めてレンズをこちらに向けているのが見える、と条件反射的にダンシングで応えます。ご苦労様です>スタッフ様。いい写真いただきました。(8:12)

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余分な運動をして余計に疲れつつ上っていると目の前を何かがトコトコと横切る。ン?雉!地味な色の雌です。しばらく辺りをウロウロ歩いてました。こんなに近くで見るのは初めて。

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ときどき朝日を受けてすっかり寒さはなくなり額から汗を落としながら八丁峠クリア。へっ、今回は結局フロントインナーは使わなかったゼ!(注:センターxローで39Tx25T)(8:37)

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上りがつづら折れだったので下りもやはり同じ、ツイスティな道をクネクネと降りていきます。前の二つの峠の時と違い明るいので下りやすいですがクルマも通ってくるので慎重に慎重に。

平地へ降りてきたらあとはゆっくり回復走行。
特に急ぐ必要もないのでゴール直前で「千鳥屋」という和菓子屋さんに寄ってお土産を購入し(9:16-19)、そのレジ袋をハンドルにぶら下げたまま戻ってきてゴール。9時20分の16時間20分でした。

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ブルベカードを提出してサインしてメダル申請、温かいぜんざいをしっかりいただきます。お代わりOKとのことでしたが3杯で我慢(!)。
「なつきの湯」が開く10時半までの間、先にゴールしていた近畿のK野さん達と談笑、その時に最低気温が-8℃だったと聞きました。
お日様はポカポカと温かく、今日は気持ち良さそうなサイクリング日和になりそう(笑)。

また来月来ますとお別れして風呂に入ってリフレッシュ。

中国道を走り勝山経由でのざきさんとこに寄ってから夜10時前に帰宅しました。

▽GPS分析編

タイムチャート
距離地点標高到着出発停止時間
0kmスタート4m16:54
75kmWaypoint_seven11PC19m19:4319:5412分
113km南原556m21:4921:501分
119km十文字原展望台464m22:0522:127分
132kmWaypoint_ramen大砲ラーメン2m22:4222:5917分
133kmWaypoint_onsen浜脇温泉3m23:0823:3527分
146kmWaypoint_lawsonPC23m0:110:2010分
177kmWaypoint_cola自販機324m2:022:064分
191km水分峠719m2:582:591分
212kmWaypoint_lawsonローソン316m3:433:5311分
214kmWaypoint_famimaPC3313m3:574:1417分
228kmといれ267m5:025:1312分
245km夜明橋66m6:006:011分
248km夜明ダム64m6:086:091分
260km三連水車29m6:386:391分
266kmWaypoint_seven11PC418m6:547:1621分
286kmきじ461m8:288:291分
305km千鳥屋4m9:159:183分
306kmゴール4m9:20

▼ルートマップ

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▼シミュレーション比較

今回もGPSに仕込んであったシミュレーションプランとの比較を行ってみました。ちなみに16h05mがその設定ペースです。プラスの値が予定より早い状態でマイナスは予定より遅れている状態です。

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PC1までにどんどん貯金を稼いでいたので、この時点でシミュレーションには入れていなかった温泉タイムを入れることにしました。別府でラーメン食べた分と温泉に入って一旦貯金をゼロとしますが、PC2はジョイフルで30分の見積りをローソンで10分にしたのでそこで20分の貯金をもって後半にいきます。 湯布院への上りでペースが落ちているのがグラフに出てますが、休憩はさんだ後に復活できています。 PC3前後で腹痛で停車した分の遅れを出して貯金はなくなり借金を抱えて、その後はほぼシミュレーション通りのペースを保ち15分遅れで到着しました。

これくらいの誤差なら走行時のペース配分(ペース配分というと聞こえがいいが実際はどれだけサボれるかということ)がわかりやすく役に立ちました。