【今日の走行】 平均:20.3km,最高:57.2km/h,距離:166.54km,時間:8:10:55 消費:5874kcal
石見ライドとは島根県の浜田市と大田市を結ぶ300kmのコースを二日間で往復する、グランフォンドと本場ヨーロッパで呼ばれる自転車競技です。競技といっても競走ではなく順位もタイム計測もありません。定められた時間内に長距離を走り抜くこと自体が目的です。 2005年夏に試走会:00大会が行われ、その模様が月刊誌ファンライドの付録DVDに紹介されていたことで知りました。その映像には途中脚を攣ってサポートを受けたりリタイアする選手の様子がある通りの過酷なコースであることが伺い知れましたが、逆に当時9歳(小3)の男の子が完走するという対照的なシーンもあり、大変印象に残った記録でした。 2006年秋に参加した「出雲路ワンデイラン140」と同じNPO法人CYCLIST
VIEWの主催です。2006年はハナから走れる見込みがなかったので参加を考えるまでにも至らなかったのですが、今年は行けるのではないかと思い始め、2月のBRM200km完走が決めてになり、参加を申込みました。 ▽プロローグ 前の晩のうちに自転車はクルマに積込み、荷物も全部まとめて早めに寝るはずが風呂に入るタイミングを逸して結局11時半くらいに就寝、そして2時半に起き出します。まぁ昼寝をちょっと入れてたからいいですけど。
コーヒーいれて目覚まし(深煎りなのでカフェイン少なく目覚まし効果は実は少ない)、身支度。 高速を降りてアクアスをちょいと通過し、波子海水浴場でトイレ休憩とアミノサプリを買いアクアスの駐車場へ戻ります。 6時を数分過ぎたところ、車は思ったより少ないです。帰りの事を考えて西日の当たらない方へ駐車。 ▽開会式、ブリーフィング 開会式会場へ行き受付を済ませ、参加賞の明るい黄緑Tシャツを貰いそれは荷物リュックに納め、そのまま荷物は預けます。ゴールまで別便で運搬してくれますので走行中はテブラ、あちらで受け取ってホテルへ行けるというシステム。普段はこうはいきませんからね、便利便利。 7時、代表の森脇さんから開会の挨拶、プロロードレーサーの山根さんよりコース説明があってルートが若干変わっているところがあるとのこと。GPSの設定ルートと違っていてもコースにはマーキングと幟でしっかり案内がありますので迷うことはないはずです。 ゼッケンには小さく「WITH OKITA」と記されています。昨年の大会で亡くなられた沖田さんを忘れないために、冥福を祈り安全走行を誓って黙祷。 アクアスから公道へ出るところがスタート地点、自己申告で速いと思う人から順に5秒間隔でスタートが切られます。 こちらは元々15分遅れスタートを見込んでいるので後ろの方へスタンバイ。あれ?先頭にスタートしたのえこにんさん?(実際その後お会いすることはありませんでした)。 スタートは7:43でここではや2分の余裕をgetです。 スタート直前、シルバーのクロスバイクの女性から『出雲路に出られた方ですか?』と問われてなぜかスタッフとして参加されていたのかと訊ねられたと勘違いして「いやいや出雲路は違います」と答えてしまい、後からマズったなぁと思ったのでした。途中何度かついたり離れたりしましたが、こちらの休憩が長かったのでしょう、途中から会わなくなりました。どうもすみませんでした、今度出雲路でも会えましたらおわびを。 スタートしてしばらくは25km/h以下でゆっくり走ります。まだまだウォーミングアップ段階だし。 坂道にかかるとばらばらだった走者がかたまってきています。追い抜く人、追い抜かれる人それぞれ。 やがて右手は清流が見えてきますが、そこへ苔むした建造物が現れます。これが曰く「金城のモアイ」、打ち捨てられた橋脚ですか。 この辺りから雨がパラついてきてます、がイキオイついているのでそのまま走行、少し濡れたかというところで一旦(そう一旦でした)上がり、ウエアは乾いていきます。靴の中はちと濡れて冷たいかも。 最初のエイドステーション(以下AS)は久手(くで)。スタンプ貰ってサインしてトイレ休憩して、ここではまだ水を貰う必要なかったのでPETボトルサービスはスルー。出るころにはまた小雨が。 ここからは山岳コースになります。といっても急斜度はなく、フロントギアはセンターのまま。最初の峠=本日の最高地点600mを越える標高をじっくり距離をかけて登っていきます。結局フロントインナーはここでは使わずに雲月トンネルに到着、止まって写真なんぞ撮っているものだから待ち受けているスタッフと「岡山から来たんですよ〜」などと一言二個言交わして出発。 この時点で最初に組んでいた予定通過時刻から34分のアドバンテージ。楽勝じゃけー。 下りはがっつり下ってここでもアドバンテージをさらに広げます。シミュレーションでは下り35km/hで見ていたところを40km/hは出てますから。 しかし雨が本降りになってきましてこりゃたまらんとバス停小屋で臨時停止、サドルバッグから百均カッパを出して着込み、ヘッドバンドは外してコットンキャップを被ります。ここでシューズカバーも着用すべきでしたが、既にいいかげん濡れているのでいいやとパスしたのは失敗でした。シューズカバーを一番先に着けなきゃだめなのよ雨は。 ずっと下って朝クルマで通った浜田道の下をくぐり、やっぱりあの時ヤな予感した通りの雨になったなとふてくされていると、傘をさしての応援にはげまされて空元気。 瑞穂IC前交差点に来るころには雨はやんでいました。 ここから坂道にかかります。が、勾配もゆるく標高差もそれほどでないのでセンターxロー1つ前で登り。タイムは更に稼いで37分の余裕。 降りていくと集落の道端にはアヤメ(たぶん)がたくさん咲いています。立ち止まっておまけにマクロモードで写真を撮る人なんて他には誰もいないぞ、きっと(笑)。田植えを終えた田んぼは鏡の様に山を映して。 お腹が少し空いて来たので、補給食のバランスパワーをかじりつつ。 ▽瑞穂〜大和 バナナ半分を食べて店内をうろついてみますがお土産好適品はいまいちピンと来なくて見送り(誰も買いませんが普通)、とりあえず補給食としてお決まりの鯛焼きを買ってみました。温かいのがイイヨ、雨で冷えているから。などとここでも予定の10分を越える16分と、のんびりした休憩で出発。 しばらく進んで次の峠にさしかかります。地図上では”大原山”の山裾を通る道で標高は500mほどありますがここは26x19だったかな、2枚は残してクリアできました。 峠を下って県道へ戻り、次の勾配のある戸河内峠の前で一息いれましょう。阿須那の農協の自販機でホット缶コーヒー飲んで。 ここから中盤の山場、戸河内峠にかかります。標高はさほどでもないのですが勾配があるところ。つづら折の道でやっと山らしい道になってきましたよ。フロントギアはインナーに入り、リアはロー一個前で26x21で漕ぎ上がります。シミュレーションとほぼ同じの8km/h前後で登坂。 戸河内峠を越えてぐぐっと下って、と思いきや、フロントブレーキが不調、レバー引かなくても片方のシューがリムにわずか擦っている?。こういう場合は大抵ホイール装着がずれているので停まってつけ直し。ずれているような感じはなかったけど少しマシにはなりました。片効き気味なのはまだ残ってますが、シューの間隔が広がる様にレバー部のネジで微調して再出発。 降りていくと集落の中を行く道へ。見事な白い藤に見入ったり。 後はしばらく微妙な下り基調の平坦路が続くはずです。ここから快走シミュレーションなのに、走ってみると微妙にアップダウンしててアベレージ速度は上がらないし、それに加えて向い風(実はこれまでの雨中走行は追い風だったのです)。27km/h走行を目論んでいたここからの区間、実際は20〜22km/hに留まり貯金をどんどんおろしていきます。江の川沿いのいい景色のいい道なんですけどね本当は。でも向い風しんどいので前行く人の後ろについてコバンザメ。 グリーンロード大和(だいわ)のASに着いたのは13時36分。さぁお昼お昼。おにぎり弁当をいただきます。 ブルーシートの上に上がって座って。ぴっちりのサイクルシューズを脱ぐっていうのがリラックスできるんですよね、今日は中が濡れてもいたしよけいに。 路面は乾いて来ているし空も明るさを取り戻していてもう雨の心配はなさそうです。シューズカバーはここで脱いでカッパの代わりにウィンドブレーカを着て出発。休憩時間は18分少々と予定の30分を切り詰めて、余裕を34分にまで回復させました。 ▽三瓶山 次のASは粕淵から少し手前のJR浜原駅に変更になって早めの休憩になりました。ここで三瓶山へ行くかショートカットに行くかチェックです、えぇもちろん三瓶行きますよ。 さぁいよいよ 今週の山場〜〜 三瓶への道が始まります。おっとルートはこっちの新しい道ですか。広い車道がまっすぐに伸びています。クルマはほとんど通らないけど、左下に見えている旧道の方が面白そうだなぁ、と思いつつ抑えめにペダルを漕ぎます。 その旧道とも合流してしばらく登っていくと、温泉街への交差点へ。
ここは直進してショートカットしてもいいのですが勾配はかなりキツイらしいので、本来のコースを辿るべく温泉街の方へ左折します。
なんちゃってこっちも結構勾配ありますわ。 この辺は26x21で脚に負担かけないように立ち漕ぎ(ダンシングではない)中心でしのぎます。 ”さんべ荘”横を通り抜けると勾配はやれ一段落、サドルに腰を落ち着けてじわじわ進んで先ほどのショートカットルートとの合流地点に到着です。 そしてほどなく右手にスタッフの方が手を叩いて応援してくれてます「ここからが正念場ですよ〜」。 ”チチヤス坂”、だらーんと10%級の勾配が真っ直ぐ続く気が滅入るタイプの坂です。右膝の不安があるのでゆっくりと5km/h台まで速度を落としてじんわり上ります。なんだ心拍は150台か、誰もいないけど会話ができる程度の心臓負荷です。 左手には三瓶山の勇姿が。まだ20分近く貯金あるのでよっこらよっこら景色を楽しみながら。 下り始めて三瓶自然館サヒメルの交差点を右折したら三瓶北の原ASに到着です。 チェックを終えてトイレを済ませて、長い下りになるので携帯ツールを出して来て前ブレーキの片効きを修正しておきます。あれ?さっきまで10人くらいいた人、誰もいなくなってしまいました。 ▽ゴールへ 里に下って来ると夕陽が水を張った田んぼに輝いて鏡になり、赤茶色の屋根の民家を写しています。
もう寒くもなく暑くもなく、靴の中もある程度乾いて、快適な状態で一人旅。まだ時間余裕あるよ〜。 JR横の県道を流して久手で右折、ゴールの大田自転車競技場へ到着しました。へぇ、すごいオーバルトラックがあるんですねー。おっと到着サインっと、サインしてない空欄は僅かしか残ってないので自分の場所はすぐに見つかりまして、最終から5番目くらいだとか。ともあれ170km無事完走です。シミュレーション+12分≒パンク修理1回分のタイムを持ってのゴール、よしよし上出来じゃ。 そうそう右膝の方はどうたったかというと、三瓶の上りを”手を抜く”ならぬ”脚を抜く”イメージで無理せず漕いだのと、下りでの回復走行時間が取れたのでかなり回復しました。なので明日の受付も済ませてゼッケンNo.318を貰っていきます。 (一応ここでリタイアという線も考えてて、荷物入れたリュックの底には輪行袋が入ってまして、イザとなるとJRで浜田(波子)アクアスに戻れる準備はしてあったのです。) あったかい豚汁をかわいいサポーターからいただいて一息。 朝の風船ゲートとお立ち台がこっちに来ているので記念撮影も。夕陽がまぶしくて真っ青な空、明日はいい天気みたい。 メカニックサポートもありましたんで、チェーンオイルだけさして貰いました。雨でほとんど落ちてしまってたので明日の為に。こういうのはホント助かります。 預けていた荷物の入ったリュックを受け取り、ホテルまで4km強を戻って行きました。(つづく) |